「嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか」が良すぎた

※この記事を書いてはみたものの、良さを全然伝えられている気がしなくて、それでも書かないより書いたほうが良いと思って書いています。

プロ野球のことはそこまで詳しくないですが、落合さんの事は選手時代に何度か三冠王を取っている事、オレ流と呼ばれている事程度には知っていました。

 

そんな落合さんの監督時代について書かれている本です。

 

オレ流と呼ばれている事からもわかるように、落合さんは他の監督とは別の基準で監督業を見ていたんだと思います。

 

その基準とは勝利だと思います。

 

監督が勝利を目指すのは当たり前に思えますが、それを徹底することは意外と難しいのではないでしょうか。

例えば以下の状況で最優先は勝利なのでしょうか。

  • 怪我をしてる選手に無理をさせてまで目の前の勝利を目指すべきなのか。
  • 完全試合のような大記録を前にリリーフを出すべきなのか。

このような困難な状況でどのように振る舞ったのか、また、その振る舞いから常識からずれているように見えた日頃の振る舞いの背景が見えてきます。

 

本書を通して落合さんぶれることなく自分が信じる道を突き進んでいて、とても感動しました。

 

勝利を目指していた落合監督ですが、本書を通して1点だけ違和感を感じた内容がありました。

それは、選手には「勝利を考えるのは監督の仕事、選手は個人の成績を考えてプレーすれば良い」と伝えていたことです。

 

選手に勝利のためのプレーをさせない理由は、選手個人を尊重したのか、そうさせる事がチームの勝利につながるからなのか、もしくは別の基準なのか。

 

この内容を見て、落合さんの基準は勝利とは別にあるのではないか、もしくは複数あるのではないかと、落合監督の考えの奥深さに引き込まれていきました。

 

落合監督がどのように強いチームを作っていったのかを知れるとても素晴らしい本でした。チームとして活動している皆さんに是非読んで欲しい一冊です。